不動産取得税の軽減措置について
住宅取得・流通の促進を図る特例として、戸建やマンションといった居住用不動産を取得した時に課税される不動産取得税については税額が軽減される措置が現在とられています。ただし税事務所に対して申請をしなければ軽減は適用されないため注意が必要です。
納税前に申請すると軽減分が適用された税額が通知されるのでその金額を納税(または全額免除)することになります。納税後であっても家を取得した日から5年経過してなければ軽減申請が可能です。この場合、軽減が適用された税額と既に納めた税金との差額が都道府県の税事務所から還付されます。
不動産取得税(以下取得税と記載)の軽減を受けられるためには取得した不動産が一定の要件を満たしている必要があります。
※下記の要件は、住宅を取得した人がそこに住んでいることを前提としています
▶ 建物にかかる取得税減額の要件
床面積が50~240㎡の戸建または分譲マンションであること。
昭和57年以後に新築されていること。
(昭和57以前の新築の場合、耐震性の証明※1が必要です。)
▶ 土地にかかる取得税減額の要件
上記の取得税軽減の要件を満たした建物の敷地であること。
【建物を新築した場合】
土地を取得後、3年以内に建物が完成していること。
または建物完成後、1年以内に土地を取得していること。
【既に完成している建物を購入した場合】
土地の取得日と建物の取得日に1年以上の期間があいてないこと(取得の順番は不問)。
※1 建築士等による耐震診断適合証明書(取得日前2年以内の診断によるもの)、既存住宅売買瑕疵保険の証明書(加入後2年以内のもの)、または耐震改修証明書(取得後6カ月以内に耐震改修を行い証明を受けたもの)
軽減額の計算は、建物と土地でそれぞれ異なります。
▶ 建物にかかる取得税の計算
(固定資産税評価額-控除額)×3%=税額
新築された時期に応じて一定額が評価額から控除されます。結果として以下の金額が税額から減額されます。
新築時期
減税額(計算上の控除)
S56.7.1 以前
3~10.5 万円(100~350万円)
S56.7.1~S60.6.30
12.6 万円(420万円)
S60.6.30~H1.3.31
13.5 万円(450万円)
H1.3.31~H9.3.31
30 万円(1000万円)
H9.4.1~新築
36 万円(1200万円)
認定長期優良住宅の新築の場合
39 万円(1300万円)
▶ 建物にかかる取得税の計算
(固定資産税評価額×1/2)×3%-減税額=税額
次のいずれか高い方の金額が税額から軽減されます。
・45,000円
・[土地1㎡あたりの固定資産税評価額×1/2]×
[住宅の床面積の2倍(200㎡が限度)]×3%